柿の木問答
渋かろか知らねど柿の初ちぎり 加賀の千代?
「おまえの家に柿の木があるか」。
「あります」。
「おれが取ってよいか」。
「どうぞ取ってください」。
大体この様なものが柿の木問答のようです。(地方により変種は色々在るようです)
昔の新婚初夜での問答で、その後で夫婦は初めて結ばれたそうです。千切ると契るで駄洒落てる気もします。
もう一つ。
昔は嫁ぐに当たってその家の庭に柿の木を植えたのだそうです。その木と共に成長し、死んだ時には大きくなった柿の木の枝で火葬の薪やお骨を拾う箸にしたのだそうです。
季語集 坪内稔典 より (宮元常一からのようです)
あなたの庭の大きな柿の木はあなたに繋がるお祖母さんのお祖母さんあたりが植えた木なのかも知れませんよ。
昨日に続き柿。

田舎のオヤジの家にも柿の木がいくつも有りました。
柿若葉から始まり子守り柿まで4季を通じて身の回りにあるのです。
鬱屈している雨の日に聞くトタン屋根に落ちる小さな柿の実の音、悲しみに耐えかねて登った柿の木の肌触り、初めて都会に出た秋に母が荷物にしのばせてくれた柿の味。
柿は昔人間の郷愁を偲ばせるのです。
ダンゴ

ステーキ肉1枚よりタタキと煮物、塩鮭、胡麻和え。
呑みに出て夕食をスッポカシタ罪で今夜の食事担当はオヤジです。
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